小栗旬主演でドラマにもなった大ヒット作、夢をかなえるゾウの続編が出ていたので読みました。今作も期待に違わず良かった!色々とグッときたものがあったのでご紹介。やりたいことと現実の壁の間で悩んでいる方にオススメです。

テーマは成長と幸せ

人生このままで良いんだろうか、と悩みながら日々を過ごす冴えない主人公の前にゾウの姿をした関西弁の神様、ガネーシャが登場。「関わった人たちの夢をかなえてしまう力がある」というガネーシャとの生活の中で色々な経験を積み、人間として成長していく、というお話。大枠の流れは前作と同じですね。

大きく違うのは主人公の置かれている状況。前作の主人公は会社員で、今の仕事よりもっとやりたいこと(=夢)があるということに気付いていくお話でしたが、今回の主人公は既に会社員を辞め、夢である「お笑い芸人」の世界に足を踏み入れています。その上で芽が出ず「自分には才能がないのではないか」と悩んでいる状態。今のままお笑い芸人として上を目指すのか、それとも再就職するか揺れているところから話が始まります。

設定的により今の時代に合った話なんじゃないかなと思いました。だからまた新鮮な気持ちで読むことができたし、色々自分に重なるところもあったので、今作も得るものは大きかったと思っています。また、前作は一貫して「成功するための方法」が書かれていましたが、今作では新キャラクターの貧乏神視点による「貧乏になりやすい人の特徴」が記されています。これを反面教師として学ぶことができたり、幸せとは何かみたいな話まで言及しているところも特徴だと思います。

読書メモ

諦めない限り成長できる

「人間は、成長する生き物なんやで」 via P22

この本のテーマのひとつを端的に表現した一文だと思います。「成長する」ということを諦めない限り何度でも人は成長できる。そのためにもやりたいことをやればいい。そこに挑戦している時は苦しいこともあるかもしれない、結果として芽が出ないまま終わることもあるかもしれない、でもその経験は将来きっと活きてくる。

スティーブ・ジョブズの「点と点をつなげる」と同じ考えですね。わたしがこうしてブログを書いたり今の仕事に就くことができているのも、編集やIT、ゲーム、iPhoneなど興味のあることに一直線だったからこそだと思っているので、これに関しては本当にその通りだなと思いました。

成功する人のマインド

本の中で、成功する人・しない人の特徴が色々なシチュエーションで語られるのですが、まとめると「他人を想いやることができる」という点に尽きるのかなと思いました。

自分本位、独りよがりではダメ。あくまで出発点は誰かのため。でもそれが引いては自分のためになるっていうところを目指すべきなのだと。ブログも同じですよね、自分のためだけに書いてるだけじゃダメで、読んでくれる人のために書くことが結果として自分のためになる。

この辺もまったく同感でした。似たようなことは前作にも書いてあったような気がしますが、今回ちょっと踏み込んで語られていたな、と思ったのが「他人のために行動する」ってボランティアと何が違うの?ってところ。

人を喜ばせる、人に与えることを突き詰めていったら、無償ですべてを提供することが最も良いという話になってしまう。でもそれで幸せになれるかっていったら多分難しい。

「他人に与えることは大事です。でも、ただ与え続けるだけの人はー貧乏神に好かれてしまうのです。お金持ちになるためには、他人に与えるだけではなく、他人から受け取らなければなりません」 via P221

ここに関しては個人的に色々と考えていたところだったので、良いヒントを得ることができました。

幸せとは何か

本書の中で貧乏神さんがこう言っています。お金で買える幸せは他人が作ったものに過ぎない。本当の幸せは自分の心が作るのだと。心の持ち方次第ではお金が有り余るほどあっても幸せになれないし、将来が見えない不安の中でも楽しさを感じることができる、というわけですね。

「でも、それって……幸せなんでしょうか? いつも新しさを求めて生きていくということは本当の幸せにつながるんでしょうか?」 via P53

これ、常に新しいアプリを探し求めている自分にとってちょっとグサっと来る言葉でした。そうだよなぁホントに。。。今ある幸せを大切にしないと。

いい人を続けるつもりですか?

個人的にいちばんガツンと来たのは以下の一文。ちなみに、勤太郎は主人公の名前。

「このままずっといい人を続けるつもりですか? そして何かを成し遂げることもせず、今の生活を続けていくんですか。勤太郎さんは、こんな生活をするために、会社を辞めてまで夢を追い始めたんですか?」 via P223

上述した他人に与えるうんぬんに通じるものがありますが、この台詞に色々思うところがありまして、ブログのマネタイズというものを本格的に考えてみることにしました。

長い目で見てブログを書き続けるため、メディアを作るため、やりたいことをやって生きていくため、良いものが正当に評価される時代を築くため、いろいろ試してみたいなと思った次第。

おわりに

超真面目でためになる内容なうえ、読み物としても純粋に面白いので2時間ほどで一気に読むことができました。やっぱりガネーシャのキャラがいいですよね。さすガネーシャだな。夢に向かって歩みはじめたものの、この道で本当に良いのかとお悩みの方にピッタリの一冊だと思います。前作を読んでない方はそちらも合わせてオススメ。

アプリもありました!

夢をかなえるゾウ App
カテゴリ: ブック
価格: ¥500