パーマリンク込みでMovable TypeからWordPressへ引っ越す方法(初心者向け)
初心者にとってMovable TypeからWordPressへ引っ越しで一番の難関はパーマリンクの維持ではないかと思います。私も事前に色々と調べたのですが、紹介されているのはSQLを使ってごにょごにょという方法ばかり。私のようなノンプログラマはこの辺の話しになるとサッパリわかりません。それでも諦めきれずにあれこれ調べて、ついに自分にもできる方法をあみ出したのでご紹介。
前提条件
- ここで説明している環境はMovable Type5からWordPress3.1.1への移行です。バージョンが異なる場合はこの通りにできない可能性もあります。
- このやり方は結構めんどうなので、引越し時点の記事が100件未満の方推奨です。
- 私の場合は画像はFlickrにアップしたものを参照しているため、今回の引っ越しでは画像ファイルの移行は香料していません。Movable Typeの画像アップロード機能利用して画像を表示している方は別途画像の移行が必要になります。
- 実行に移す際は必ず自己責任でお願いします。
1、WordPressをインストール
まず最初にWordPressのインストールから始めましょう。私はドメインキングというレンタルサーバーを利用しているので、こちらインストール方法を参考にしました。
WordPressインストールガイド | ドメインとレンタルサーバーのドメインキング |
特別なインストール方法ではないので、他のサーバーを使っていてもここに書いてあるやり方でいけると思います。わかりやすいしオススメ。
ちなみに、私の場合既にドメイン直下にMovable Typeがインストールされていたので、まずは一度wordpressフォルダの中に全てのファイルをアップしてインストールしました(WordPressのトップページは「http://ドメイン名/wordpress/」になる)。ドメイン直下にMovable Typeをインストールしている人は同じようにしてください。
2、記事のインポート
インストールができたら、次にWordPressへ記事のインポートを行います。まずはMovable Typeから記事をエクスポートしましょう。Movable Typeの「ツール>記事のエクスポート」から記事をエクスポートします。下記参照。
ブログ記事のエクスポートとインポート | Movable Type 5 ドキュメント |
「ブログ名.txt」というファイルがダウロードされていればOKです。一応中身もちゃんと記述されているか確認しておきましょう。なお、万が一のときに元に戻せるよう、記事だけではなく、テーマなども含めてMovable Type側のバックアップもしっかりととっておくことをオススメします。
続けて、WordPress側のパーマリンクの設定を以下の通り変更します。「設定>パーマリンク設定」でカスタム構造を選び、以下の内容をコピペします。
/%year%/%monthnum%/%postname%.html
これはMovable Typeとパーマリンクの構造をあわせるためで、パーマリンク維持のために必要なのだそうです。設定ができたらいよいよインポートです。インポートには「Movable Type and TypePad Importer」というプラグインを利用します。
WordPress › Movable Type and TypePad Importer « WordPress Plugins
上記のページからプラグインをダウンロードして追加し、有効化してください。インポートの方法は基本的にはMovable Typeからエクスポートした「ブログ名.txt」ファイルをアップするだけ。とっても簡単です。もしわからない場合は下記の記事の真ん中辺りで紹介されていますので参考にしてください。
これを使ったらカテゴリもタグもそっくり移ってくれました。
3、パーマリンクをカスタマイズ
無事にインポートができたら、記事の編集で個別の記事のパーマリンクを確認しましょう。
ここで、Movable Typeの記事のURL(ドメイン以下の部分)と、WordPress側の「http://ドメイン名/wordpress/」以下のURLが同じになっている人はこの後の手順は不要になります。「4、ドメイン直下に切り替える」に進んでください。
URLが違った方はパーマリンクを同じにする作業が必要です。私の場合Movable Type側のURLが「http://ドメイン名/ブログ名/記事URL」となっていたのですが、WordPress側は「http://ドメイン名/wordpress/記事URL」となっており、ブログ名の部分が抜けた状態になってしまいました。
おそらくMovable Typeでマルチブログを利用していたからだと思います。そのため、ブログ名の部分を追加してあげないといけませんでした。そこで、登場するのが「Custom Permalinks」というプラグイン。これは個別記事のパーマリンクを編集できるというプラグインです。使い方はこちらの記事を参考しました。
これを使って全ての記事のパーマリンクを一つづつ修正していきます。すごく地道な作業なので結構時間かかると思います。記事の数が多い人は別のやり方の方がいいでしょう。冒頭で、記事が100件以下の人にオススメといったのはこのためです。
4、ドメイン直下にWordPressに切り替える
パーマリンクの設定が終わったらいよいよ大詰め。今ドメイン直下にあるMovable Typeを別の階層に追いやって、WordPressをドメイン直下にもってきます。
まずはWordPress側の設定を変更。「設定>一般」で「WordPressのアドレス(URL)」と「サイトのアドレス(URL)から、末尾の「wordpress」を削除して「http://ドメイン名/」に変更します。変更を保存をすると、エラーになって画面が表示されなくなりますが気にせず先に進みます。
FTPソフトでサーバーに接続し、ドメイン直下に新規フォルダを作成します。フォルダ名はなんでも構いません。私は「movabletype」というフォルダにしました。
ドメイン直下にあるMovable Typeの全ファイル(wordpressフォルダと先ほど作ったフォルダ以外)を「movabletype」フォルダの中にごっそり移動します。すると一旦、ドメイン直下がmovabletypeフォルダとwordpressフォルダだけの状態になると思います。続けてwordpresフォルダ内の全ファイルをこれまたごそっとドメイン直下に移動します。
これで「http;//ドメイン名」にアクセスすると、WordPressに切り替わった後のサイトが表示されるはずです。
これにて引越し完了!・・・と思ったら・・・
5、リンクが切れてるozr
先ほどまでの手順でトップページは切り替わったのですが、個別の記事を表示しようしたら、ページが存在しないというエラーになってしまいました……。なぜ? ここで相当テンパリましたが、焦りつつも以下のふたつをやったら直りました。ふたつとも一気にやってしまったので、どちらが直接の要因なのかわかりません。一応両方紹介しておきます。
1、パーミッションの変更
もしかしたら、wordpressフォルダからドメイン直下にファイルを移動したことで、パーミッションの設定が変更されてしまったのかもしれない、と思ってインストール時と同様の状態に設定し直してみました。
2、.htaccessファイルに追記
WordPressの設定をあれこれ見ていたら、パーマリンク設定の画面下の方に「.htaccess が書き込み可能ならこの操作は自動的に行われますが、そうでない場合は〜」と書いてあるのが目につきました。ドメイン直下への移動を行う前は確か前はこんなこと書かれていなかったはず?
何か影響しているのかもしれない、と書いてある通りに「.htaccess」ファイルを編集してみることに。が、このファイルいくら探しても見つからない。。。それもそのはず、隠しファイルという特殊なファイルらしく、私の使っているCyberduckというソフトでは表示できないファイルだったのです。
仕方なく嫁さんのWindowsマシンを借りて「.htaccess」への追記を行いました。追記する位置は特に指定がなかったので、ファイルの終わりの方にそのままコピペしました。
上記ふたつの対応の後、サイトを確認したら個別記事もきちんと表示されるようになっていました。もちろん、引越し前とパーマリンクもバッチリ一緒です(これは予めいくつかの記事をブックマークしておき、切替後もちゃんと表示されるか、という形で検証しました)。
今度こそ引越し完了です!さあWordPressライフを楽しむぞ!